私達のSDGs“アップサイクル”プロジェクト
「青森のめぐみと世界をつなぐ新商品の開発」
進捗報告
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不要になったアクリルパーティションの再生活用
アップサイクルプロジェクトの一環として、大鰐もやしラーメンが看板メニューの『山崎食堂』(青森県大鰐町)とコラボレーションし、店舗で不要になったアクリルのパテーションをお客様への案内パネルにアップサイクルしました。
3年前、コロナ禍で営業するには感染予防対策の認証が必須となった飲食店。『山崎食堂』も県の認証を得るため、感染予防のアクリル板の設置など、感染対策を積極的に実施しました。その後、2023年3月13日からマスク着用が個人の判断になり、2023年4月27日には厚生労働省から新型コロナの感染症法上の位置づけが「5類移行」に正式決定したと発表されました。認証店の基準も、4名以下の少人数のテーブルについては、アクリル板を撤去しても良いと変更され、活用しないアクリル板のパテーションが増えましたが、店舗ではリサイクル、廃棄の方法がわからず、保管にも困っている状況がありました。
『山崎食堂』と当社は、不要になったアクリルのパテーションを他の材料と混ぜるなどしてのリサイクルではなく、お店の中で役割を変えて再利用できないかを考えました。そして「今まで遮って来た板」を「お客様への案内板」に生まれ変わらせることにしました。人気商品の「大鰐もやしラーメン」は売り切れになることもあり、以前は毎回、商品の売り切れ状況を紙に書いて案内しており、そのための紙も大量に用意していました。案内版を紙からパネルに変えることで、アクリル板の再利用とともに、紙の使用も減らせることができました。また、アクリル板で作るパネルは、店主の顔がデザインのポイントにすることで、お客様とのコミュニケーションのきっかけにもなっています。
【山崎食堂 店主コメント】
「まるでシールのようだ」と最初は印刷だとは思わないクオリティでした。パテーションにおいては、コロナ禍で飲食店はそれが無いと営業できないこともあり、“義務”と思い、県の補助金をもらって設置しました。しかし、いざ不要となったとき、廃棄、回収の手間、コストなどは、どこも面倒を見てくれることはなく困っていました。今回の取組を通して、お店がコストをかけるのであれば、より使えるものにしてくれるのはとてもありがたい事だと心からと思いました」
このパネルは、アクリル板に当社が保有する機械で印刷、レーザーカットして仕上げましたが、製作期間は10日間程度と短期間で完成しました。
当社は今後もアップサイクルプロジェクト「青森のめぐみと世界をつなぐ新商品の開発」の活動を通じて、青森を盛り上げてまいります。
廃材(紙)利活用の取り組み
<在庫紙>
<胸章イメージ>
<カット過程>
活動を進める中で、当社の印刷業務において商品として使用できない紙があり、その紙を利用して地域に貢献できる活動はできないかと考えていました。紙は様々な活用が考えられますが、第一弾としてまたアップサイクルプロジェクトの一環として地域保育園の卒園式、入園式での胸章を、カラフルな紙と「りんご剪定枝和紙」を組み合わせ、園児と一緒に作る活動を行うことを決定しました。
胸章を園児と一緒に作る活動は当社として初の取り組みとなります。来年1月から一緒に取り組みを行う保育園を募集し、希望の園と卒園式、入園式に向けての活動スケジュールを相談し決定します。また、それぞれの保育園のマークを入れるなど、一生に一度の記念すべき日の思い出の1つとなるよう、各保育園らしさと地元の青森らしさがミックスした胸章の作成を行います。
当社は、今後も当プロジェクトを通じて、地元の皆様とともに青森の良さを伝える活動を続けていきます。
廃材を有効活用するワークショップ開催
アップサイクルプロジェクト活動の一環として、社員の家族を対象に「廃材の有効活用」をテーマにしたワークショップを2023年3月28日に開催しました。ワークショップには子どもを含む6名が参加し、りんごの木と、その剪定技術を学び、後半は剪定で出る廃材を使ったワークショップを行いました。
今回のワークショップは、参加者に「りんごの木はなぜ平たく横にひろがっているのか」を考えてもらうところから始まりました。理由は横に成長させる事で太陽の光をまんべんなく浴び、リンゴの色づきもよくなり、収穫しやすくするためです。そのリンゴの剪定技術が、弘前城のソメイヨシノの剪定にも生かされ、弘前城では樹齢100年を超える桜が400本以上あるというのは有名ですが、他の地域との桜とは異なり、“モコモコ”とした迫力のある花が咲きます。この長年受け継がれてきた剪定技術はリンゴや桜を長持ちさせ、良い実を実らせることができる必要な作業ですが、課題として廃材となる枝が大量に出ることも伝えました。
ワークショップでは、剪定廃材の中でも細い枝を使って作る和紙を使い、実際に絵を描くことで手触りや風合いを体感しました。また乾燥させた太い枝には、現代の技術であるレーザーで和紙に書いた絵をトレースし、オリジナルのコースターを作りました。
参加した子どもたちは、りんごの木の枝を剪定で横長に広げていることを初めて知ったという声や、剪定している畑の中を通って家に帰った親子は「これが再利用されているんだね」と、家でも話題になったとの声がありました。また、自分の書いた絵柄が実際に廃材の枝に印刷されたのを見て、レーザーの機会に興味を持った子どももいました。
今回のワークショップは社員の家族を対象にしたイベントでしたが、今後は地域の皆様にご参加いただくイベントも予定しています。